2011年春に開業予定の「JR東海博物館」、超電導リニアなど36両展示も
JR東日本が2007年10月に開業した「鉄道博物館」は世の鉄道ブームにも乗り、2年近くが経った今も大賑わい。老若男女問わず楽しめる鉄道施設として人気を博しているが、JR東海も2011年の春の開業を目指し、同種の展示施設「JR東海博物館(仮称)」(名古屋)の準備を進めている。この「JR東海博物館」の計画概要は昨年5月の段階で明らかにされているが、7月27日、具体的な展示内容についての新たな情報が公開された。
「JR 東海博物館」の目玉となるのは、36両の実物車両の展示。これは「鉄道博物館」の展示に匹敵する車両数だ。中でも超電導リニア方式による世界最高速度を記録した超電導リニア車両「MLX01」や、現存する唯一の新幹線0系食堂車「0系36形式 新幹線電車 車号 36-84」、“ドクターイエロー”の異名を持つ黄色い車体の新幹線試験車「922形式 新幹線電気・軌道総合試験車 車号 922-26」、1996年に国内最高速度を記録した「955形式 新幹線試験電車 車号 955-6」など、リニアや新幹線車両がズラリと並ぶ、JR東海ならではの魅力あふれるラインアップとなっている。
また、新幹線以外にもお召し列車もけん引した蒸気機関車「C57形式 蒸気機関車車号 C57 139」、1954年当時の蒸気機関車世界最高速度を記録した「C62形式蒸気機関車 車号 C62 17」、鉄道ファンの誰もが愛する“ゴハチ”の一両「EF58形式 電気機関車 車号EF58 157」、現存する唯一の標準形木製電車「モハ1形式 三等電動車 車号 モハ1035」、日本初の振子式電車「クハ381形式 特急電車 車号クハ381-1」など、多彩な車両が一堂に会することが決まった。
そのほか、最新鋭の新幹線「N700系」や在来線の運転シミュレータ、巨大なジオラマ、鉄道の歴史展示など、子どもや鉄道ファンなら間違いなく心躍る展示が目白押しとなっている。開業までまだ少し時間があるが、特に中部・関西方面の鉄道ファンは首を長くして待ちたいところだ。