電動歯ブラシを「使ってみたい」は半数超、現ユーザーは15.5%止まり
誕生したのは1960年代前半と、長い歴史を持つにも関わらず、イマイチ普及していない印象の強い電動歯ブラシ。均等な力でまんべんなく磨ける、手を動かす労力が不要、ブラシの交換時期が長いなど、利点も数多い電動歯ブラシだが、従来の歯ブラシに取って代わるほどの魅力を打ち出せていないのはなぜなのだろうか。広告会社のスパイアと家電専門誌「月刊IT&家電ビジネス」が共同で、電動歯ブラシの利用意向などを聞いた「歯磨きに関する調査」を実施した。
まず、全回答者600人に1日の歯磨きの回数を聞いたところ、「朝・夜それぞれ1回」(50.7%)がトップに。次いで「毎食後必ず」(22.5%)、「朝のみ1回」(11.7%)、「就寝前のみ1回」(10.8%)、「毎日しない」(2.0%)と続いた。性年代別でみると、朝や就寝前など、1日に1回の歯磨きで済ませている人は、女性よりも男性で高い割合を示し、特に30代の男性は36.0%(朝1回派は14.7%、就寝前1回派は21.3%)に及んでいる。
次に電動歯ブラシの使用実態について聞いたところ、ダントツのトップは「現在、電動歯ブラシを使用していない」(59.7%)で、以下、「以前使っていたが今は使っていない」(24.8%)、「現在、電動歯ブラシを使用している」(15.5%)と続いた。
このうち、電動歯ブラシを使うのをやめた人に、その理由を複数回答方式でたずねたところ、「何となく面倒になった」(43.0%)、「替えブラシの金額が高い」(24.8%)、「手磨きと変わらなかった」(20.1%)、「振動音がうるさい」(20.1%)、「替えブラシがどこでも欲しいときに手に入らない」(16.8%)、「替えブラシを交換するのが面倒だった」(14.8%)、「バッテリーがすぐなくなる」(8.7%)といった理由が挙げられている。
また、現在電動ブラシを使用していない人に対し、その理由を複数回答方式で聞いたところ、「価格が高い」(46.4%)がトップに。以下、「手磨きで十分だから」(26.8%)、「効果が期待できるかどうか分からない」(22.9%)、「選び方が分からない」(18.2%)、「替えブラシの価格が高い」(16.8%)、「歯ぐきを痛めそう」(8.9%)と続いている。やはり初期投資&替えブラシの価格がネックで電動歯ブラシに踏み切れない人が多いようだ。
ただ、電動歯ブラシの使用意向についてたずねたところ、「電動歯ブラシを使ってみたい(または興味がある)と思っている」と回答した人は、「電動歯ブラシを使用する意向はない」と回答した人を上回り、半数を超えるという結果に。潜在的には「使ってみたい」と思っている人が多いことは間違いないだけに、今後、より購入しやすい価格帯になっていけば、まだまだ普及する可能性を秘めていると言えそうだ。
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