富士通がケータイのデザインを募るコンテスト開催、商品化の可能性も
かつては機能重視だったケータイも、近年はデザイン重視の方向にシフト。各キャリアともにデザイン性に富んだ端末を次々に投入している。ただ、「美しい」「かわいい」「きれい」といった端末は数あれど、個性的かつ「所有する喜び」を与えてくれるようなデザインの端末は少なく、現在の各社のラインアップがユーザーの要望に十分答えられているとは言い難い。そうした中、NTTドコモに端末を供給している富士通が、端末デザインを一般公募するという新たな試み「FUJITSU モバイルフォンアワード2009」の開催を決定。閉塞感漂う現在のケータイデザインに一石を投じる。応募期間は6月5日から7月31日まで。
「モバイルフォンアワード2009」は、2011年のケータイをデザインする「リアル部門」と、未来のケータイをデザインする「ドリーム部門」の2つで構成。「リアル部門」の条件は「キーボードがあること」「片手で操作可能」「3インチ以上の液晶ディスプレイを活用」の3つで、それ以外は自由にデザイン可能だ。この部門の受賞デザインは、実際に商品化される可能性があるというビッグなおまけも付いている。
「ドリーム部門」は全く自由な発想で、“夢のある未来のケータイ”を募集。現在はまだないテクノロジーや、新しい使い方を創造するインターフェースデザインなど、刺激的なデザインを求めている。
審査員は、作品がニューヨーク近代美術館のパーマネント・コレクション(永久保存)に選定されているプロダクトデザイナーの喜多俊之氏、世界三大広告賞でも受賞経験のあるアートディレクターの水野学氏、日経デザイン編集長の下川一哉氏、グラフィックデザイナーでDESIGN ASSOCIATION会長の浅葉克己氏、富士通経営執行役モバイルフォン事業本部長の佐相秀幸氏、富士通デザイン代表取締役社長の加藤公敬氏の6名。グランプリ作品には賞金200万円、準グランプリには50万円、審査員特別賞に10万円が贈られる。
自分の思い描いた“理想のケータイ”のデザインが、実際に商品化されるかもしれない夢の企画。従来にはない、斬新な端末の登場に期待したい。
モバイルフォンアワード2009