マイクロソフト、タッチスクリーンの有機ELを搭載した「Zune HD」発表
発行:2009年05月31日 04:25
アップルの「iPod」による市場独占に「待った」をかけるべく、マイクロソフトが2006年11月14日に米国で販売を開始した携帯音楽プレーヤー「Zune」。これまで幾度かのモデルチェンジを経てきているが、当初掲げていた「iPod対抗機」と呼べるようなヒットには恵まれず、あまり成功しているとは言い難いのが現状だ。5月14日に米TIME誌が発表した「過去10年で失敗に終わった10の技術」にも、不名誉ながらWindows Vistaなどとともにリスト入りを果たしている。
そんな苦戦続きの「Zune」ではあるが、マイクロソフトの意欲は依然衰えていない。26日、「Zune」の新機種として、タッチスクリーンの有機 EL(480×272ドット)を搭載した“iPod touchライク”の「Zune HD」を発表。大幅な機能強化を図っている。ユーザーから不評を買ってきた従来モデルに比べるとデザインも落ち着き、スマートな印象だ。
「iPod touch」を強く意識して開発されたという「Zune HD」は、現時点ではまだ詳細な仕様や価格などは明かされていないが、無線LANやウェブブラウザを搭載しているほか、Xbox 360向けに提供している「Xbox LIVE Video Marketplace」からコンテンツの購入ができるという。音楽や動画の再生はもちろん、米国で提供されているデジタルラジオ「HD Radio」にも対応する。
米国での発売は今秋から。従来モデルと同様、日本での販売は予定されていないが、「iPod対抗機」として米国の音楽プレーヤー市場に一石を投じることができるかどうか。注目しておきたいところだ。
マイクロソフト