「東洋経済」が本当に強い大学ランキング発表、トップ5不動で豊田工大など躍進
私大の定員割れが47.1%に達し、少子化の影響が如実に現れている大学経営。中央教育審議会は大学の統合再編も視野に入れた本格的議論を開始したが、こうした逆境の中で生き抜く「本当に強い大学ランキング」を経済誌「東洋経済」が発表した。3年連続でトップとなった東京大のほか、2位の慶応大、3位の京都大などトップ5は前回調査から不動。その一方で、豊田工大、武蔵野大がベスト10内に躍進している。
このランキングは、大学の「財務力」「教育力」「就職力」の3項目を指標に、同誌が独自に分析したもの。3項目はさらに、「志願者数の増減率」「経常利益率」「自己資本比率」「自己努力収入比率」、「教育研究充実度」「GP(Good Practice)等採択件数」「科学研究費補助金」「教員1人当たりの学生数」、「上場企業役員数」「就職後の30歳年収」の11指標に細分化されている。
3年連続トップの東京大は、各分野で突出した数値を記録し、2位に大差をつける「独り勝ち」状態だったという。2位の慶応大は「上場企業役員数」で全体のトップになっており、3位の京都大は東大に次ぐ「科学研究費補助金」など研究分野でのポイントが評価されている。
4位は大阪大、5位は早稲田大など旧帝大と早慶が続いたが、これらが上位を独占した前回と異なり、6位に豊田工大(前回15位)、10位に武蔵野大(前回49位)が躍進した。豊田工大はトヨタ自動車からの寄付金が多いほか「就職率100%」を記録、武蔵野大は志願者数の増加が大幅ジャンプアップの要因となったようだ。
[本当に強い大学総合ランキング トップ20 東洋経済調べ]
1位 東京大 69.0(1)
2位 慶応大 64.5(2)
3位 京都大 61.5(3)
4位 大阪大 60.8(4)
5位 早稲田大 60.8(5)
6位 豊田工大 59.7(15)
7位 東北大 58.8(8)
8位 東京工大 58.1(6)
9位 北海道大 58.1(7)
10位 武蔵野大 56.6(49)
11位 一橋大 56.1(19)
12位 同志社大 55.6(20)
13位 名古屋市立大 55.4(-)
14位 九州大 55.3(9)
15位 筑波大 55.1(10)
16位 広島大 54.9(23)
17位 創価大 54.9(17)
18位 千葉大 54.6(16)
19位 金沢工大 54.3(14)
20位 東京農工大 54.0(31)
※カッコ内の数字は前回順位
本当に強い大学ランキング(東洋経済)