ヴェネチア国際映画祭コンペ部門に宮崎駿・押井守・北野武監督作がノミネート
8月27日に開幕する世界三大映画祭のヴェネチア国際映画祭は、今年65回目を迎える、世界で最も歴史ある映画祭だ。1997年に北野武監督が「HANA-BI」で最高賞(金獅子賞)を獲得してからは、2002年に塚本晋也監督が「六月の蛇」でコントロ・コレンテ部門の審査員特別賞、2003年に北野武監督が「座頭市」で監督賞(銀獅子賞)、2004年に宮崎駿監督の「ハウルの動く城」がコンペ部門ノミネートなど、日本の映画との関わりが深い映画祭でもある。
そんなヴェネチア国際映画祭、今年のコンペ部門のノミネート作品21本が発表された。日本からは宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」、押井守監督の「スカイ・クロラ」という、日本アニメーション界の巨人2人の作品と、世界が渇望している北野武監督の新作「アキレスと亀」がノミネートされ、例年以上に受賞の行方が注目を集めることになりそうだ。
また、ブラジル、中国、香港、日本の合作映画「プラスティック・シティ」は、オダギリジョーの主演作。全編英語の同作で、オダギリジョーは裏社会に生きる日系ブラジル人を演じている。ブラジルやアマゾンでのロケにも臨んでいるという大変な撮影をこなしての作品だけに、巨匠監督作とともに注目したい作品だ。
ノミネートされた21本は次のとおり。
◎第65回ヴェネチア国際映画祭コンペ部門ノミネート作品
・ダーレン・アロノフスキー監督「The Wrestler」(米国)
・ギジェルモ・アリアガ・ホルダン監督「The Burning Plain」(米国)
・プピ・アヴァティ監督「Il pap di Giovanna」(イタリア)
・マルコ・ベキス監督「BirdWatchers」(イタリア)
・パトリック・マリオ・ベルナルド&ピエール・トリヴィティック監督「L’Autre」(フランス)
・キャスリン・ビグロー監督「Hurt Locker」(米国)
・パッピ・コルシカート監督「Il seme della discordia」(イタリア)
・ジョナサン・デミ監督「Rachel Getting Married」(米国)
・Haile Gerima監督「Teza」(ドイツ/エチオピア/フランス)
・アレクセイ・ゲルマンJr.監督「Paper Soldier」(ロシア)
・Semih Kaplanoglu監督「Sut」(トルコ/フランス/ドイツ)
・北野武監督「アキレスと亀」(日本)
・宮崎駿監督「崖の上のポニョ」(日本)
・アミール・ナデリ監督「Vegas:Based on a True Story」(米国)
・押井守監督「スカイ・クロラ」(日本)
・フェルザン・オズペテク監督「Un giorno perfetto」(イタリア)
・クリスティアン・ペツォールト監督「Jerichow」(ドイツ)
・バーベット・シュローダー監督「Inju, la Bete dans l’ombre」(フランス)
・ヴェルナー・シュローター監督「Nuit de chien」(フランス/ドイツ/ポルトガル)
・Tariq Teguia監督「Gabbla (Inland)」(アルジェリア/フランス)
・余力爲(ユー・リクウァイ)監督「Dangkou(Plastic City)」(ブラジル/中国/香港/日本)
ヴェネチア国際映画祭公式サイト