ユニクロの「UNIQLOCK」が世界三大広告賞を完全制覇、カンヌでもグランプリ

UNIQLOCK_gp2_001.jpg 54年の長い歴史を持ち、「広告業界のワールドカップ」とも呼ばれる世界三大広告賞のひとつ、カンヌ国際広告祭。毎年6月第3週もしくは第4週に、映画祭と同じフランスのカンヌで開催される大規模なフェスティバルだが、今年のサイバー部門で、ユニクロの「UNIQLOCK」がグランプリを受賞した。前日にラジオ部門でグランプリを獲得したキヤノンの「SHUTTER CHANCE」に続く快挙だ。

 「UNIQLOCK」は、2007年6月からユニクロが展開しているブログパーツ(およびウェブサイト)。ユニクロの商品を着た女性たちがオリジナルの「クロックダンス」を披露し、時刻に合わせて画面が変わるという、眺めているだけでも楽しい広告だ。「MUSIC×DANCE×CLOCK(音楽×ダンス×時計)」という「言語の壁を越えた」コミュニケーションを通じて、ユニクロの世界観をグローバルに発信していくことを目的としている。

 2007年の公開当初には、Fantastic Plastic Machine(ファンタスティック・プラスティック・マシーン)の田中知之が手がけた小気味よい音楽と、4人の女性が不思議な動きの「クロックダンス」を延々と披露する映像が「非常に中毒性高い」とネットで大きな話題を呼んでいた。

 ちなみに、見る者の目を奪う「クロックダンス」の振り付けを担当しているのは「振付稼業air:man」なる3人組のユニット。あまり表には名前の出てこないユニットだが、これまで振り付けを担当した作品は「ピザーラエビマヨ/カニマヨ」(CM)、「江崎グリコ堅焼きプリッツ/手放しプリッツ(国分太一)」(CM)、「ファンタスティポ(国分太一/堂本剛)」(映画)、「メゾン・ド・ヒミコ(オダギリジョー/柴咲コウ)」(映画)、「YUKI『JOY』」(PV)、「木村カエラ『You』」(PV)などに加え、フジテレビ系「ポンキッキーズ」のレギュラー振り付けや、個性的な動きで有名だった「須藤元気 K-1入場パフォーマンス(2005-2006)」など、どれもインパクトのあるものばかり。これら作品群を見るだけでも、「クロックダンス」の動きが多くのネットユーザーを虜にしたのは必然だったと言えそうだ。

 「UNIQLOCK」は同じく世界三大広告賞の「One Show(ワンショウ)」と、「CLIO AWARDS(クリオアワード)」のインタラクティブ部門でもグランプリを獲得しており、今回のカンヌ国際広告祭サイバー部門のグランプリを加えて、世界三大広告賞を完全制覇したことになる。



UNIQLOCK
カンヌ国際広告賞日本公式サイト「CYBER部門、PRESS部門、DESIGN部門 受賞作品発表」