「スイーツ界のカリスマ」辻口博啓シェフの半生がマンガに、「小学6年生」で連載へ

tsujiguchi_manga001.jpg 世界で最も権威のあるフランスの「クープ・ド・モンド」(俗にスイーツのW杯)を始め、洋菓子の世界大会で4度も優勝した経験を持つ辻口博啓シェフ。「モンサンクレール」(パティスリー)、「自由が丘ロール屋」(ロールケーキ専門店)、「ル ショコラ ドゥアッシュ」(ショコラ専門店)、「マリアージュドゥファリーヌ」(パン専門店)、「コンフィチュールアッシュ」(コンフィチュール専門店)、「和楽紅屋」(和菓子専門店)など、コンセプトの異なるさまざまな店舗を展開する、スイーツ界のカリスマだ。そんな辻口シェフが歩んできた半生をマンガ化、「セ・ラ・ヴィ」のタイトルで「小学6年生」(小学館)に連載されることになった。連載開始は3月3日発売号から。

 「セ・ラ・ヴィ」は、輔老心の「スーパーパティシエ物語―ケーキ職人・辻口博啓の生き方」(岩波書店)を原作に、「週刊サンデー」などで活躍するマンガ家・上川敦志が描く。石川県七尾市の老舗和菓子屋「紅屋」に生まれた辻口シェフが、スイーツ界の頂点に立つまでの軌跡を追う成功物語だ。

 辻口シェフが雑誌やテレビで語っているエピソードから、半生を簡単にまとめると。和菓子屋という身近に菓子のある環境で育った辻口シェフは、9歳のときに友人の誕生会でショートケーキに初めて出会い、その味に衝撃を受ける。そして、その友人の母親から「辻口君の家には、こんなにおいしいお菓子はないでしょう?」と言われたそうだ。このときの体験からパティシエの道に進むことを決意、18歳のときに単身上京し、修行の道に入った。初任給は45,000円だったという。

 だが、上京時には実家の「紅屋」は父親がギャンブルで作った借金がもとで経営が傾きついには倒産。上京数か月後には当の父親が失踪する。こうした苦難の中、早く一流にならねばならないとの衝動が辻口シェフを突き動かし、コンクールで名を売るという方法を選択。結果、「クープ・ド・モンド」を始めとする世界的な賞の数々を手にすることになった。その後は着々と実績を積み重ね、いまの辻口シェフがあるというわけだ。

 こうした波乱の人生を歩んできた辻口シェフの半生が、小学生向けではあるが、マンガでどのように描かれるのかは興味深い。ファンは必ずチェックしたいところだ。



辻口博啓公式サイト「H Tsujiguchi」
辻口博啓のオフィシャルブログ
辻口博啓美術館 ル ミュゼ ドゥ アッシュ