2006年世界主要国のビール消費量発表、国民1人当たりの消費量1位はチェコ
江戸時代に日本へ到来し、明治時代に醸造が開始されると瞬く間に国民的アルコール飲料となったビール。現在では季節を問わず飲まれており、その消費量は日本古来のアルコールを圧倒している。そんなビールが日本で、そして世界でどのくらい飲まれているのかを毎年伝えているキリン食生活文化研究所が、2006年のデータを発表した。国別消費量で中国が4年連続1位になったほか、国民1人当たりの消費量ではチェコが昨年に続いて1位。日本は国別消費量で昨年と同じ6位だったものの、微減している。
この調査は、キリンホールディングスが各国のビール協会などへアンケートを行い、その結果をまとめたもの。今年の世界総消費量は約1億6,576万キロリットルで、前年に比べ5.8%増加(21年連続増加)。東京ドーム約134杯分に相当するという。
4年連続で国別1位となった中国は前年に比べ14.8%増え、毎年増加を続けている。03年に中国に抜かれた米国は今年も2位。1.8%増にとどまったが、国別構成比は14.8%と依然として高い割合を維持した。また、ドイツやブラジルを抜いてロシアが3位。ベスト10の中で、6位の日本と8位の英国のみ増加率がマイナスになっている(日本-0.7%、英国-2.1%)。
一方、国民1人当たりの消費量では161.5リットル(大瓶換算255.1本)のチェコが昨年に続いて1位。2位のアイルランド、3位のドイツ、4位のオーストリア、5位のオーストラリアは変動がなかったものの、昨年6位の英国と同7位のエストニア、同8位のベルギーと同9位のスペインが、今年はそれぞれ交代している。日本は49.3リットル(大瓶換算77.9本)で38位となっており、昨年より2つ順位を下げた。
また、地域別では欧州が32.2%、アジアが30.1%を占めた。増加率ではアジアが11.0%増、アフリカの8.2%増が目立ち、中東では逆に2.5%減で唯一の減少地域となっている。
☆2006年国別ビール消費量ベスト10(キリン食生活文化研究所調べ)
1位 中国 3,499.6万KL(14.8%)
2位 米国 2,448.3万KL(1.8%)
3位 ロシア 960.0万KL(9.0%)
4位 ドイツ 954.2万KL(0.3%)
5位 ブラジル 936.5万KL(4.1%)
6位 日本 629.8万KL(-0.7%)
7位 メキシコ 597.0万KL(4.0%)
8位 英国 557.5万KL(-2.1%)
9位 スペイン 364.8万KL(2.5%)
10位 ポーランド 324.5万KL(7.2%)
※カッコ内は増加率
☆2006年国民1人当たりのビール消費量ベスト10(キリン食生活文化研究所調べ)
1位 チェコ 161.5L(255.1本)
2位 アイルランド 117.6L(185.8本)
3位 ドイツ 115.8L(182.9本)
4位 オーストリア 108.0L(170.6本)
5位 オーストラリア 107.2L(169.4本)
6位 エストニア 98.0(154.8本)
7位 英国 92.1L(145.5本)
8位 スペイン 90.3L(142.7本)
9位 ベルギー 89.0L(140.6本)
10位 リトアニア 86.4L(136.5本)
33位 日本 49.3L(77.9本)
53位 中国 27.6L(43.6本)
※カッコ内は大瓶換算本数
キリンホールディングス