男子中高生はオヤジより短足? 身長マイナス座高の数値が父親世代より低下
食生活の欧米化と住環境の変化により、若い世代の高身長化がもたらされている。年次別に高3男子の平均身長を比べると、1900年(明治33年)と50年後の1950年(昭和25年)では157.9センチから161.8センチの3.9センチ増にとどまっているものの、さらに50年後の2000年(平成12年)には170.9センチの9.1センチ増と飛躍的に伸びていることが分かる。こうした中で、文部科学省が発表した今年度の学校保健統計調査速報で、男子中高生の脚の長さが親の世代に当たる1977年度調査の数値よりも下回ることが明らかになった。
文科省の学校保健統計調査は、小中高の児童、生徒などを対象に身長、体重、座高、さらに視力、聴力、歯などの健康状態を調べたもの。毎年12月頃に速報、翌年3月頃に報告書が発表される。
今回の調査結果の中で、身長から座高を引いた数値を脚の長さとして身長に占める割合を算出したところ、男子高校生は各学年で46.3~46.5%という数値が示された。これは77年度調査の46.6%(各学年とも)と比べ0.2~0.3ポイント下回っており、中学生でも0.1ポイント低い数値であることが判明した。小1~5では、逆に0.2~0.4ポイント上回っている。
一方、女子では小1~4で0.1~0.3ポイント上昇。小5~高3でも30年前と同数値か0.1ポイント上回っていた(小6のみ0.1ポイント低下)。
また、平均身長では高3男子は94年まで右肩上がりだったものの、翌95年に初めて低下し、以来170.7~170.9センチの間で推移。今回の調査では、昨年度よりも0.1センチ低下して170.8センチだった(高3女子は158.0センチ)。逆に、高3男子の平均座高は年々上昇を続けている。
さらに、近年問題となっている肥満傾向児の出現率は、小2、小5、高2以外は前回に比べてすべて低下したが、二極化が指摘されている痩身傾向児の出現率は、全体的に増加傾向にある。
平成19年度学校保健統計調査速報