「宇宙日本食」に正式認証、ハウス食品がレトルトカレー「SPACE CURRY」を発売

space_curry002.jpg 毛利衛さんが日本人初の宇宙飛行士として、スペースシャトル「エンデバー号」に搭乗したのは1992年のこと。あれから15年の間に、まだ実際に宇宙へと飛び立っていないメンバーを含め、8人の日本人宇宙飛行士が誕生している。現在、日本もプロジェクトに参加し、宇宙で建設を進めている国際宇宙ステーション(ISS)が完成すれば、さらに宇宙で働く日本人が増えていく予定だ。そうした宇宙で活躍する日本人のために、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が6月から認証を始めたのが「宇宙日本食」。この「宇宙日本食」の認証を受けたハウス食品のレトルトカレー3品(ビーフ、ポーク、チキン)のうち、ビーフカレーを「SPACE CURRY」として一般向けに11月5日から発売することになった。価格は500円(税抜き)。

 「宇宙日本食」は日本人宇宙飛行士に提供する宇宙食メニューで、長期滞在する宇宙飛行士の栄養維持、精神的ストレスの低減、パフォーマンスの向上などを目的に開発されたもの。いわゆる「和食」に限定しているわけではなく、「日本で現在、家庭で利用されている料理」と規定されている。つまりは、カレーやラーメンといったものも含まれるわけだ。ちなみに、現在ところ、「宇宙日本食」の試作品には「和食」の定番である寿司や天ぷらといったメニューは含まれていない。

 2007年10月末時点で、「宇宙日本食」の認証を受けているのは全部で29食品。そのひとつである「SPACE CURRY」は、「安全であること(=燃えにくい、燃えた場合でも人体に有害なガスが出ない)」「長期保存が可能であること(=冷蔵庫に入れなくても1年間の保存ができる)」「衛星性が高いこと(=軌道上で食中毒が発生しない)」「食べる時に危険要因が発生しないこと(=液体まじりの食品は飛び散らないようストローを使う、粘土を高める。微粉を出さない、特異な匂いを出さない)」といった厳しい条件をクリアした、ある意味「究極」のレトルトカレーだ。

 味のほうは、無重力状態や宇宙放射線の影響など、地上とは異なる宇宙空間での生活をサポートするため、通常のレトルトカレーに比べてウコンやカルシウムを多く含み、スパイシーで味を濃く仕上げている。辛さは、ハウス食品のレトルトカレーの辛み順位5段階のうち、「4」に相当するレベルだという。

 一部の科学館と、ハウス食品のオンラインストア「SHOPハウス」でのみ購入可能だ。宇宙飛行士の気分を味わいたい人はぜひ。

 なお、「宇宙日本食」の認証を受けた29食品は次のとおり。

 ・しょうゆラーメン(日清食品)
 ・シーフードラーメン(日清食品)
 ・カレーラーメン(日清食品)
 ・黒飴(ヤマザキナビスコ)
 ・ミントキャンディー(ヤマザキナビスコ)
 ・サバの味噌煮(マルハグループ)
 ・イワシのトマト煮(マルハグループ)
 ・サンマの蒲焼き(マルハグループ)
 ・わかめスープ(理研ビタミン)
 ・お吸い物(理研ビタミン)
 ・トマトケチャップ(カゴメ)
 ・野菜ソース(カゴメ)
 ・野菜飲料ゼリー トマト(カゴメ)
 ・野菜飲料ゼリー ニンジン(カゴメ)
 ・粉末緑茶(三井農林)
 ・粉末ウーロン茶(三井農林)
 ・機能性飲料 アミノ酸ゼリー(明治乳業)
 ・レトルトビーフカレー(ハウス食品)
 ・レトルトポークカレー(ハウス食品)
 ・レトルトチキンカレー(ハウス食品)
 ・マヨネーズ(キューピー)
 ・白がゆ(キューピー)
 ・白飯(尾西食品)
 ・赤飯(尾西食品)
 ・山菜おこわ(尾西食品)
 ・おにぎり 鮭(尾西食品)
 ・羊羹 小倉(山崎製パン)
 ・羊羹 栗(山崎製パン)
 ・たまごスープ(味の素)

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