アップルの高品質DRMフリー楽曲「iTunes Plus」が値下げ、対象曲も200万以上に

iTS.jpg 伸び盛りとなっている音楽のデジタル配信だが、ネックとなっていたのがデジタル著作権機能(DRM)機能。米アップルが運営するiTunes Store(iTS)では英EMIとの提携によってDRMフリー楽曲「iTunes Plus」を販売してきた。これはAACエンコーディングされた、従来の2倍のビットレートとなる256kbpsという高音質で配信されているのだが、こちらは1曲1.29ドル(約150円)という価格が普及の障害となっていた。今回、アップルは「iTunes Plus」の価格を99セント(約114円)まで価格を下げることを発表。さらに、対象曲も200万曲以上に拡大する。

 iTSのDRMは他のサービスと比べると規制がゆるかったものの、DRMフリー化は全世界のユーザーから求められているものだった。いわゆる「アップル訴訟」の解決に伴って今春にサービスを開始した「iTunes Plus」はEMIのデジタルカタログが中心で、ローリング・ストーンズやピンク・フロイド、ノラ・ジョーンズといった面々に加え、ビートルズのメンバーだった4人のソロカタログも配信。魅力的なコンテンツをそろえていることもあって、世界中で人気となった。また、これまでデジタル配信をしてこなかったビートルズの作品の配信も期待されている。

 今回は、こうした「iTunes Plus」人気を考慮し、通常のDRM曲と同様の99セントに値下げすることとなった。DRMフリーなうえにオリジナル音源に匹敵する高音質が低価格で手に入る点は、ユーザーにとってうれしい知らせとなっている。

 さらに、EMIに加えて、サブ・ポップやネットワーク、ベガーズ・グループなど主要インディーズレーベルからも追加することも発表。これにより200万曲以上が配信され、さらに選択肢が広がっていきそう。特にサブ・ポップは、94年に解散したニルヴァーナなど多数のアーティストが所属しているため、その作品のリリースが期待できそうだ。

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